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ざっとこんな具合に分かれていた。
だが、ワンルームマンションとファミリータイプの間に、30〜50平方メートルというマンションがあっていいはずだ。
それが欠落していたのは、前述のように、’住宅金融公庫の融資条件をにらんだ事情があった。
だが、口々に、そうしたマンションを借りたいという女性の声を聞いているうちに、Nは、これほど借りたいという声があるならば、そうしたマンションを買いたいという人も少なくないはずだと直感したのだ。
そして、そういう顧客は、住宅金融公庫が利用できるかできないかは、それほど決定的な理由にはならないのではないか。
Nはその直感をもとに、さっそく、商品企画に着手したのである。
ジュニアファミリー層の台頭こう確信した裏には、N自身がターゲットエーズ層にかぎりなく近い世代であることも大きな要因になっていたはずだ。
昭和37年生まれのNは、いわゆる団塊ジュニア層と呼ばれる世代(後にNが、″ジュニアファミリー層″と名づける)より、数年、年長になる。
このスタンスが実によいのだ。
自らが、団塊ジュニア層と同世代、つまり、ターゲット層のただ中にあると、ちょうど自分の姿は鏡に映さなければ見えないように、案外、自分の内なるニーズに気がつかないものだ。
だが、その世代に近く、しかも、やや年長というスタンスは、むしろ彼らの動きを俯瞰できる位置になる。
その直感にインスピレーションを得て、Nはただちに、綿密な市場分析を行った。
その結果、かくされた絵があぶり出されるように、新しい消費者像と彼らが求めるマンションのイメージがくっきりと浮かびあがってきたのである。
こうしてNは、マンション購入者層のなかに、従来とは違う、シングル、DINKSという新たな層が台頭してきている事実を、データ的にもはっきりと確信した。
それまで、感覚的にとらえていたことを、数字的な動きとしてもはっきりとらえることができたのである。
戦後の高度経済成長期を支えたのは、戦後の昭和22、3年ごろ、大量に誕生した、いわゆる″団塊世代″たちだった。
昭和48年の第1次オイルショックなどにより、日本経済の成長カーブには何回となく誤りが生じるが、そのたびに、日本経済が致命的な失速をまぬがれたのは、ひとえに、団塊世代が結婚、出産、子育て期に突入し、大きな消費ゾーンを形成してきたためだといっても過言ではない。
Mは、「団塊世代を中心として、その前後15年間(1941〜55年)に生まれた人たちは1980年から2000年にかけて、常に700万世帯前後の標準世帯(夫婦と子供からなる世帯)を形成していた。
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